「生産過程が明確」「品質審査で高評価」など、高品質なコーヒーの代名詞である「スペシャルティコーヒー」。実はその定義には明確な基準はなく、世界にある各団体や生産者の独自判断に委ねられているのが現状です。日本には「日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)」という団体があり、7つの評価基準に則って評価をしています。
①カップ・クオリティのきれいさ
汚れや風味の欠点が全くなく、コーヒーの栽培地特性を表現するための透明性があるか。
②甘さ
コーヒーに含まれる糖分量ではなく、その印象度を構成する他の成分や要素を判定する。
③酸味の特徴評価
明るく爽やかで繊細な酸味がどのくらいあるか。酸度の強さではなく、酸の質について判定する。
④口に含んだ質感
コーヒーから伝わる粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りの滑らかさ、収れん性感触など感覚・触覚を判定する。
⑤風味特性・風味のプロフィール
スペシャルティコーヒーと一般のコーヒーを区別する最重要項目。栽培―収穫―回収―選別―生産処理―保管―焙煎―抽出が理想的に行われ、「栽培地域の特性」が正しく表現されているか。
⑥後味の印象度
コーヒーを飲みこんだ後の「口に残るコーヒー感」が、甘さの感覚で消えていくのか、刺激的な嫌な感覚がにじみ出るのか。
⑦バランス
風味の調和が取れているのか、突出するものはないか、欠けているものはないか。