コーヒーは、いくつもの味が複雑に絡み合っている飲み物です。そのため、本当にそのコーヒーが好きなのかよくわからないまま、何となく惰性でコーヒーを飲んでしまっている人も多いのではないでしょうか。
複雑な味を少しでも分かりやすく整理するため、「味のチェックポイント」を頭に入れて飲んでみましょう。それは「①酸味 ②苦味 ③キレ ④コク・深み ⑤甘味」の5つ。どんな種類のコーヒーを飲む時も、常にこの5つを意識します。すると「コーヒーは種類によって味が違う」ことに次第に気づき始め、自分の好みが少しずつ鮮明に見えてくるようになります。
①酸味…強め、柔らかめ、すっきりした酸味など。トロピカルフルーツ系や柑橘系など、果物に例えることも。
②苦味…「毒」を連想させる苦味は、本来生物にとっては不快なもの。しかし焙煎の「焦げ」によって生まれる程よい苦味は、コーヒーにとっては美味しさとなる。焙煎度合いの深さに比例する
③キレ…苦味がありながら、それが口の中に長時間残らずに早く消えること。例えば「キレがある」コーヒーは、「苦味が早く消える」ということになる
④コク・深み…苦味が、濃さを維持しながら広がっていくこと。酸味・甘味など他の味と複雑に混ざり合うことで、その度合いが増していく
⑤甘味…熟したコーヒーチェリーの甘味が生豆に反映する。完熟するほど生豆の糖分も高くなり、そのままコーヒーの甘味となる
味わい方を知ると、どんどん珈琲を飲むのが楽しくなります。